記憶することが勉強
資格試験は知識を問うものが大半ですから、知っているか知らないかということが試験で試されることになります。言い換えれば覚えたか覚えてないか、ということです。
覚えるために何が必要になるのか、それを突き詰めていくと資格試験の本質というか、攻略ポイントが見えてくるのではないでしょうか。
記憶すれば合格できるならば、ひたすら記憶すればよい。まさにそれこそが資格試験合格の秘訣と言えます。とにかく自分が覚えやすい方法で、試験に出題される内容を覚えていくことなのです。
覚えるという作業は、簡単そうで非常に難しいということは、資格の勉強を開始してみるとすぐにわかるでしょう。受験者の年齢によってもこれらは異なります。
若い世代は比較的覚えるのが早く、忘れにくい。
中高年は覚えるのに時間がかかり、かつ、忘れるのが早い。
このような状況ですから、資格試験の受験は早い方が有利と言われるのです。
資格試験に合格する勉強量
資格試験の難易度は、基本的にボリュームで決まります。
一般的な資格試験は「知識」を問うものとなりますので、覚えているかどうかという知識量が問われます。覚える量が多ければ多いほど勉強量は比例して増えることから、覚える範囲が多い試験ほど難易度は必然的に高くなるわけです。
資格試験によって勉強量は異なりますが、1,000時間を超える勉強時間が必要な資格試験は難易度が高いといってよいでしょう。1日3時間勉強しても1年間かかるボリュームです。社会保険労務士や行政書士が該当します。
500時間程度が初めてでも挑戦しやすいボリューム感で、宅地建物取引士が該当します。1日2時間程度の学習量で半年で合格を目指すことができます。
覚える量が多いということは、反復学習が欠かせません。一般的に挙げられている勉強量は、あくまで平均値です。記憶力や勉強の慣れというのは受験生によって大きくことなるため、差があるのが一般的です。
勉強量という基準では分かりにくいので、どの程度勉強を継続できるかと言う観点で、資格試験を決めるのも良いです。最初から1年以上かかるような資格試験に挑戦するよりも、半年程度で合格できるものから挑戦するのが良いでしょう。
独立系で人気の資格
独立開業したい人に向いている資格にはどのようなものがあるでしょうか。
ズバリ、独占業務を持っている資格は独立しやすい、というのは間違いないです。なぜならば、その資格を持っていないとできないわけですから、お願いせざるを得ないという状況の時に仕事を請け負うことができるからです。
資格にはいわゆる「士業」と呼ばれるものがあります。○○○士というように、資格名の最後に士が付くものはたいてい国家資格で、かつ、独占業務が規定されているものになります。
昔から三大難関試験と言うのが、「弁護士」「公認会計士」「不動産鑑定士」と呼ばれるものです。もちろん、「司法書士」や「税理士」なども難易度も高いので、一概に比較はできません。「医師」も国家資格を通過する必要がありますが、資格試験のジャンルとは別で捉えられています。
中程度の難易度となると、「社会保険労務士」「行政書士」などがあります。「宅地建物取引士」などもそうですが、上記に挙げた資格を持っていないと行うことのできない業務があり、それを独占業務と呼んでいます。
弁護士は日本のあらゆる業務を請け負うことができるものとされており、その意味ではジョーカーのような存在です。ですから、圧倒的なパワーが資格に与えられているということです。
その分、難易度も高いことから、人気ということまでは言えないでしょう。
むしろ、社会保険労務士や行政書士など、少し頑張れば合格できるという中難度の資格が人気です。とはいえ、社会保険労務士や行政書士試験は最低でも1年間まるまる勉強する必要がありますので、それなりに難しいと言えます。
独立したい人が増えている
独立開業というのは、多くの会社員にとって憧れと言えるのではないでしょうか。誰に文句を言われるわけでもなく、自分の裁量で仕事ができる。やればやっただけ収入やスキルアップにつながるというのは、会社員として縛りの強い会社に所属する人にとって、憧れでもあります。
実際には独立するというのは単純なものではなく、独立開業して成功しているような人は一握りという事実もあるのですが、資格を持っていることで成功の確率を高められるというように思えるのは当然でしょう。実際に、資格を持っていることでスムーズに独立できる可能性はあります。
営業のあいさつに回るにしても、何も持っていない人の場合には開業しました!ということだけで、豊富な実績があればそれを伝えることができますが、業務内容を伝えて終わり、それ以上の説得力ある素材はあまりなく、印象にも残りません。
資格を持っていれば、少なくても専門家という安心感を提供することができ、相手にとっても無下に扱うこともできず、初対面から好印象で、信頼をもって受け入れる可能性は高いと言えます。
資格に合格しているという事実が相手に与える印象は絶大で、難易度の高い資格ほど強烈です。誰でも、「弁護士です」と言われれば瞬間的に信用してしまうのと同じことです。
このような事情もあって、独立したい人に難易度の高い資格が人気のように思えます。
難易度の高い資格が人気?
資格取得は定期的にブームが訪れるようですが、コロナウイルス感染症も落ち着いて、資格ブームになっているように思えます。
振り返ってみれば、コロナ禍における資格試験の受験生は本当に気の毒な状況でした。難易度の高い資格試験受験生の中には、仕事を辞めて挑戦している受験性も珍しくありません。ところが、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって資格試験そのものが中止というような措置を取られたものがありました。これはホントに凄いことです。
受験者数を制限して、先着順で受付をしたような資格試験もあって、遅く申し込みをした人は受験できないというようなケースもありました。国家試験などでもこのような措置があったので、人生を棒に振ったとまではいかなくても、それに近い形で時間を浪費してしまったと感じた人も多かったはずです。
それも落ち着き、現在はほぼ正常に試験が実施されています。マスク着用が原則というような試験も見受けられますが、かなり緩和されている印象です。
記録的な円安や物価高騰など、不安定な経済状況のなかで、資格取得を目指す人が増えているのは周知のことですが、難易度の高い資格試験が人気のようです。
難易度が高い資格試験は、転職に極めて有利な事実、独立開業も可能はポテンシャルがあるから、というのが理由でしょう。